仕事柄、大規模な災害が起きると
時間的感覚が麻痺して
日がたっていく感覚と、曜日の感覚がなくなってくる。
あの地震からもう1週間かと言う感覚もあれば
まだ1週間かと言う感覚が頭の中で拮抗している。
さて、備忘も込めて、熊本地震の経過を振り返る。
6弱以上の地震は以下の通り
14日 21:26 熊本地方 M6.5 最大震度7
14日 22:07 熊本地方 5.8 6弱
15日 00:03 熊本地方 6.4 6強
16日 01:25 熊本地方 7.3 7
16日 01:45 熊本地方 5.9 6弱
16日 03:55 阿蘇地方 5.8 6強
16日 09:48 熊本地方 5.4 6弱
いわゆる本震、16日1:25は
これまで最大震度6強とされてきたが
震度計のデータを精査した結果、
益城町と西原村が7を観測したことが判明。
益城村は、一連の地震で2回、震度7を観測したことになった。
一概に比較はできないが、同じ観測点で2回、震度7を観測したのは
近代観測が始まって以来初のこと。
ちなみに震度7を記録したこれまでの地震は
95年 兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)
04年 新潟中越地震
11年 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)
16年 熊本地震(4/14と16)
ただし、95年は、気象台職員が体感で震度を計測していたので
機械観測ほど正確ではないが、その後の現地調査で7と確定。
今回の地震は、気象庁曰く
単純な前震、本震、余震型とは言えないとしている。
その理由は、震源が広域にわたってるためである。
直下型地震の典型として、本震があって、その活動域周辺で
地震活動が活発となり、岩盤の割れ残りにより
余震活動が起きるとされている。
しかし、今回の一連の地震を見ると、
M6.5と7.3の地震以降、震源が阿蘇や大分、
熊本地方の南部へと震源が移っている。
これを、これまでの経験則では測れない現象と
気象庁が言っている。
故に通常、気象庁が発表している
今後1週間以内に震度●の確率と言う
「余震確率」を4/14当初は発表していたが
計算できないとして発表しなくなった。
また、「前震」「本震」「余震」と言う定義も
今回、気象庁は使わないようにしている。
いずれにせよ、
言葉は適切ではないかもしれないが
「不気味」な地震である。
地震活動が活発なエリア
いわゆる余震域が広すぎだし、
散発的に地震が起きている。
メカニズムは、のちに大学などの研究機関が
解明するだろうが、まずは、防災行動。
今後の地震活動の見通しがたたない中、
被災された方は、ご苦労を強いられているだろうが
無理されないように、していただきたい。
その中でも、これから追ってくる
地震活動や土砂災害などの二次災害、
また、エコノミークラス症候群などの
災害に直接に関連しない被災にも
充分注意して頂きたい。
被災していない人間が言っても
「言うは易し行うは難し」でしょうが
今は、極力無理なさらず、
体のことだけを気にされて頂きたく思います。

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