多くの架空鉄道サイトには、路線距離や最高速度などといった数値が載っている。
中には、1000kmを超える路線距離や、160km/hを超える最高速度が設定されている架空鉄道もある。
しかし、架空鉄道は「架空」なのだから、そのような数値は、数字をバックスペースで消して書き直せばいくらでも大きな数字を設定することができる。
その意味では「世界一の架空鉄道」ということは意味をなさないだろう。むしろ、あり得ない数字ばかり並んだ架空鉄道は「リアルではない」と感じざるを得ない。
では、意味のある数字とは何か。
それは「計測」である。地図があるタイプの架空鉄道なら、地図上で路線距離を計測することができるし、線形から最高速度を設定することができる。そうして得られた数字は、「計測結果」なので、地図を書き換えない限り変えることのできない「意味のある数字」である。
それでも、地図も「架空」なのだから、いくらでも線形のよい路線を地図上に描くことだってできるだろう。だから、架空鉄道では、地図を描いたとしても、規模や最高速度を「評価対象」にすることはできない。
だが、「作り込み」は架空ではない。架空鉄道は鉄道としては架空でも、創作作品としては現実に存在するのだ。
だからやっぱり、「世界一の架空鉄道」というのは、「作り込みが世界一できている架空鉄道」である。
残念ながら、筆者は車両の知識があまりない。そのため、想像地図世界の鉄道の設定は、路線についてはそれなりに作り込んでいるが、車両に対する作り込みはほとんどない。だから、想像地図は、架空地図としては世界一になれても、架空鉄道としては世界一になれないだろう。

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